PayPayが有料化!決済手数料1.6%でも飲食店は導入した方が良い理由

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スマートフォンが台頭し始めて10余年。
スマートフォンを使った支払い方法「スマホ決済」が普及している近年、コロナウイルスの影響でキャッシュレス決済がさらに拡大傾向にあります。

飲食店を経営されている方にとっても、頭の片隅で「本当はどうしたらいいのかな?」と思われていることでしょう。

  • キャッシュレス決済(≒非接触型決済システム)を導入するべきなのか?
  • その中でもスマホ決済は導入するべきなのか?
  • さらに言うとQRコード決済は導入するべきなのか?

いろいろな決済システムが乱立している現在。
当記事では、「キャッシュレス決済とは?」「スマホ決済とは?」「QRコード決済とは?」を簡単に説明しながら、QRコード決済の中でも特にシェア率が高いPayPay(ペイペイ)に特化して書いていきます。

そして結論から先に言うと、飲食店にQRコード決済(特にPayPay)は導入するべきです

2021年10月からの有料化により最低手数料1.6%という同業他社の中でも最低水準の手数料となるPayPay。有料化しても飲食店はPayPayを導入するべき理由を紹介していきます。

ただし、QRコード決済の中でも“全飲食店経営者にとってPayPayがBEST”というわけではなく、各飲食店の都合に合わせて決済システムを選択することも考慮して下さい。

かばの中の人

飲食店経営者で、すでに導入している方、導入を検討している方の参考になれば幸いです。

かばのおうどん横浜元町本店の外観写真
かばのおうどん 横浜元町本店

当ブログを運営しているのは、横浜市の飲食店ホームページも手掛けるかばのデザインというWeb制作会社ですが、系列として飲食店の「かばのおうどん 横浜元町本店」も2007年から運営しています。その店舗で2020年1月から導入しているPayPyaの利用状況や実績を交えながら、PayPay(QRコード決済)を導入するべきかどうか…について掘り下げていきます。

目次

キャッシュレス決済とは?スマホ決済とは?

まず“そもそもキャッシュレス決済(≒非接触型決済)とは?”と疑問を持たれる方も多いはず。

「非接触型決済」「コンタクトレス決済」「タッチ決済」などいろいろな呼称も存在しますが、大枠で説明するとこんな感じ↓

キャッシュレス決済の一覧画像

電子マネーも、カードそのものではなくアプリで使えばスマホ決済に分類されたり、ApplePayやGooglePayにクレジットカードやiD、QUIC Payを紐づけたりもするので厳密に言うと、もっと入り組んでいますがキリがないので…ザックリと。

いまだに高額商品のキャッシュレス決済では、従来の接触型クレジットカード支払いが根強いものの、低単価の商品やサービスに関してはスマートフォンがあれば完結するスマホ決済・電子マネー決済が老若男女に普及し始めています。

キャッシュレス決済 → 非接触型決済 → スマホ決済 → QRコード決済というくくりになり、その中でもシェア率が最も高いのがPayPay(ペイペイ)という立ち位置です。

主要なQRコード決済事業者一覧画像
※2021年8月現在

QRコード決済サービスにはざっとこんな種類があり、地方のサービスや企業独自のものを含めるともっとあります。

かばの中の人

この乱立さが、普及の妨げになっているのも否めない…

では、PayPayとはどういうサービスなのでしょうか?

PayPay(ペイペイ)とは?

ソフトバンクグループ傘下で、Zホールディングス株式会社の連結子会社PayPay株式会社が提供するQRコード決済、それがPayPay(ペイペイ)です。平たく言えば、Yahoo!やLINE、出前館、ZOZO、一休、GYAO、BuzzFeed Japanと同じ系列で、Yahoo!=PayPayという印象を持たれている方も多いと思います。

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だからこそ横のつながりでポイントが使えたり、いろんなキャンペーンが実施されたりするメリットが利用者にあります。

45,000人を対象としたMMD研究所のデータ(※)によると、QRコードを現在利用している人は35.3%にのぼり、「利用したことがある人(15.5%)」まで含めると、50.8%がQRコード決済を利用した経験があるそうです。
(※)…MMD研究所 調査データ(2021年7月28日)

QRコード決済を現在利用している人に、最も利用しているQRコード決済サービスについて聞いたところ、トップがPayPayで46.1%、次いでd払いが16.9%、楽天ペイが14.8%という結果になりました。

最も利用しているQRコード決済サービスのグラフ
MMD研究所調べ(2021年7月28日)

※QRコード決済業者をまたいで複数利用する人もいます。

単純に「QRコード決済は何を導入すればいいのかな?」と聞かれれば、「分母が一番多いPayPayにするべきでしょう!」となるのです。

そしてもっと言えばYahoo!とLINEの合体により、2021年8月17日(火)より、PayPayでもLINE Payが使えるようになったため、シェア率はアップすること間違いなし。

d払いメルペイも共通利用が可能です。

例えばiPadを使用したPOSレジや現在利用しているカード決済端末業者との兼ね合いなどがあれば別ですが、特にこだわりもしがらみもないのであれば、PayPay導入が無難です。

QRコード決済サービスを導入することを決定し、業者をほぼPayPayに定めたとして、PayPayにすることでどういうデメリットとメリットがあるのか?について説明していきたいと思います。

PayPay(ペイペイ)の手数料は?

一般的な小売店で導入する場合(バーコードリーダーなどの機材を不要とする場合)、2021年9月30日までは導入費用・決済システム利用料・入金手数料(※)が、すべて無料でした。
(※)…入金手数料は、受取口座がPayPay銀行の場合のみ。

「2021年10月1日より有料化します」と、かねてより言われておりました。
他社が2.45%~3.25%の決済手数料を設定している中、PayPayは最低1.6%からの決済手数料なので業界最低水準です

“最低1.6%”なのは、PayPayアプリの中に自店舗のページを持てる「PayPayマイストア ライトプラン(月額1,980円・税別)」に加入していれば1.6%(税別)、未加入なら1.98%(税別)というカラクリです。これについても後述します。

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1.98%だとしても、現段階では決済業者の中でも最低水準です!

PayPay(ペイペイ)導入による加盟店のデメリット

系列の「かばのおうどん」では、2020年1月からPayPayを導入しているので、実体験に基づいたデメリット・メリットを挙げてみたいと思います。

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2021年10月1日からの有料化に伴い内容も少し変更となります。せっかくなので10月1日以降の仕様におけるデメリット・メリットで書いていきます!

まずはデメリットから!

デメリット(1) 新しく教育が必要になる

新しく何かを始めるときは、その何かを覚えなくてはいけません。
またそれをスタッフ全員で共有しなくてはいけません。
その手間がかかります。

ただし操作はメチャクチャ簡単。
「覚えるのが苦手!」「QRコード決済は、やったことがない!」という人でもすぐに対応できるほど簡単でした。

デメリット(2) 売上が手元に入るまでタイムラグがある

現金支払いの場合、レジ締めの時点で売上がレジの中にありますが、PayPayの場合は「レジの中にはありません」。後日振込だから。

2021年10月からは月1回の振込(月末締め最短翌日払い・振込手数料無料)となり、PayPayでの支払いが多い店舗は資金繰りが大変だと思います。

ただしそれとは別に、早期振込サービスというものがあり、いつでも自由に振込指示ができる都度入金と振込可能額を超えたら自動で入金してくれる自動入金が用意されています。

早期振込サービスの場合は振込手数料が発生してしまいますが、月1回の月末締めよりも早い段階で入金を促すことが可能です。

デメリット(3) 手数料がある

かばの中の人

QRコード決済最大のデメリットは、この手数料でしょうね。

とは言え、何かを利用するなら無料ということはあり得ないですし、そもそも1.6%(1.98%)の決済手数料は、クレジットカードや電子マネー、他のQRコード決済サービスの中でも最低水準の安さです。

毎月のPayPay決済額が10万円だとすると、決済手数料が約2,200円発生します(手数料率1.98%で計算した場合)。
これをコストと捉えるか、「PayPayがあるからお店を利用してくれた」とプラスに考え必要経費と捉えるか、それは経営者の皆さん次第です。

「かばのおうどん」では、完全に後者として捉えています。

PayPay(ペイペイ)導入による加盟店のメリット

個人的にはPayPay導入によるメリットの方が大きいと考えます。

メリット(1) お金に触れる機会が減る(衛生面・釣銭ミス)

非接触型決済の場合、お金に触れることがないので衛生面でのメリットがあります。少人数で運営している店舗では、調理をする人がレジを兼任していることもあるはず。

PayPay決済なら現金との接触による衛生面の心配は不要、そしてお金の受け渡し自体がないので釣銭ミスすることもありません。

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(強いて言えば)金額入力は間違わないように気を付けましょう!

メリット(2) 還元キャンペーンにあやかれる

「利用額の20%還元キャンペーン!」といったようなPayPayの広告を見たことありませんか?

そのようなキャンペーン期間中はPayPay利用者が増えます。
「支払いはPayPayでやろう」という意識が芽生えるのと、お得感からいつもよりショッピングや外食で消費してしまう人が増えるんです。その消費先にみなさんのお店が含まれていれば便乗できます。

このようなキャンペーンは「PayPayがQRコード決済業者の中で勝ち残るための戦略」だから、みなさんの負担はないですし、煩雑な手続きも一切ありません。なのでPayPayがキャンペーンを実施するときは積極的に申し込みましょう!

メリット(3) LINE Payもそのまま使える

LINE PayとPayPayが共通利用できるバナー
(引用:PayPay公式サイト)

先ほど軽く触れましたが、PayPay運営元のZホールディングス株式会社とLINE株式会社が経営統合したことで、対象のPayPay加盟店においてLINE Payでの支払いが2021年8月17日(火)より可能になりました。
※ユーザースキャン方式の加盟店が対象です。

PayPay公式サイトによると、全国4,000万人を超えるPayPayユーザーに加え、導入の手間なく全国4,000万人のLINE Payユーザーの集客効果を期待できるとのこと。

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逆も然りで、LINE Pay加盟店でもPayPayユーザーが支払いできるようになります。

いろいろデメリット・メリットを書いてきましたが、月にPayPay決済が1万円もないような店舗だと、ここに書いたメリットの享受は少ないかもしれません。

ただ導入してあとは身を流れに任せるのではなく、PayPay利用者を増やす工夫も必要です。

PayPay(ペイペイ)を実際に導入してみた結果

系列の「かばのおうどん」で2020年1月に導入したPayPay。これまでの実績や体感値の結果をご紹介したいと思います。

あまり具体的な数字は言えませんが、1ヶ月の平均値を出すとこんな感じです。

PayPay利用件数および決済額の1ヶ月平均

  • 【2020年】約90件…約18万円
  • 【2021年】約115件…約24万円

※2021年は、1月~8月の1ヶ月平均データです。

月に100件前後のお客様が、20万円前後のお支払いをPayPayで行っているって…なかなかすごくないですか!?広告もバンバン打ってチェーン展開している店舗ではなく、横浜市中区にある街のおうどん屋さん1軒でこの数字です。

当然ながら、この金額すべてが「PayPayを導入してたから生まれた売上」ではありません。PayPayがなかったとしても、現金で利用されていた方も多いでしょう。

ただし、「キャッシュレス利用者の3割以上が、キャッシュレス未対応が理由で来店をやめたことがある」というデータ(※)があるように、PayPayがあるから利用した人も必ず存在しているはずです。
(※)…MMD研究所 調査データ(2020年12月21日)

あくまでもこのデータは「キャッシュレス未対応が理由で来店をやめたことがある」なので、「PayPay未対応が理由で来店をやめたことがある」とは異なります。その点だけはお含みおき下さい。

また同データの、「キャッシュレス決済の導入状況でお店選びをしたことがある」という問いには、37.7%もの人がキャッシュレス決済の導入状況でお店を選んだことがあると回答しています。


そして実際にお店でPayPayを利用していると、デメリットは、メリットの前では意味をなさないほどでした。

先ほど挙げたデメリットも、

  • 新しく教育が必要になる→1日もかからず全員マスターしてた
  • 売上が手元に入るまでタイムラグがある→早期振込サービスも利用できる
  • 手数料がある→業界最低水準だし集客の必要コストと捉えられる

と一蹴するほどです。

おすすめのPayPay(ペイペイ)導入プラン

決済手数料は、PayPayマイストア ライトプラン(月額2,178円/店舗)に加入すれば1.6%、未加入であれば1.98%。

PayPay決済手数料の違い

単純に考えれば、PayPay決済額が毎月50万円以下なら、未加入(1.98%)の方が決済手数料は低く抑えられます。

ただし私のおすすめは、PayPayマイストアライトプランに加入することです。
そしてPayPayマイストアの自店舗ページを充実させたり、PayPayクーポンを発行したり、集客効果を分析したり…有料会員プランを最大限に利用し集客に活かすことです。

有料会員月額費用の2,178円を必要経費・集客投資として考えて実行すれば、集客数も上がる=売上も上がる→そして1.6%だから手数料を抑えられる……この好循環を作るのが一番だと思います。

系列の「かばのおうどん」では、2021年10月以降もPayPayを継続するので、その経過や結果もまた随時更新していく予定です。

まとめ:飲食店ならPayPay(ペイペイ)を導入するべき

当記事では、飲食店ならPayPay(QRコード決済)を導入するべきかどうかについて書いてきました。

結論としては、決済手数料が有料であっても導入するべきです。

ただし、みなさんの店舗の環境によってはPayPay以外のQRコード決済も選択肢に入りますし、導入した後はほったらかし…ではなく効果が出るように積極的に運用する、この2点を踏まえた上で導入を検討されてみてはいかがでしょうか?

何事もそうですが、導入すればあとは勝手に効果が出るなんてのは美味しすぎる話。月額○万円の手数料を払うようなサービスならありだと思いますが、基本的に導入のハードルが低くローコストからスタートできるサービスは、効果を最大限に発揮できるようみなさんの努力も必要になってきます!

かばの中の人

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電話番号:045-211-9651

※月・火定休となります。

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